Commelina virginica L. (Commelinaceae)
バージニアツユクサ(新称)

福岡県八女市でツユクサ属外来種 Commelina virginica L.が帰化し定着していることを確認した。種小名に基づいてバージニアツユクサと新しく和名を与え日本新産外来種として『植物研究雑誌 第90巻 第2号; The Journal of Japanese Botany Vol.90 No.2. 121-123』 (2015)で報告した。

バージニアツユクサは北アメリカの東部〜東南部が原産地です。他の国や地域へ帰化した報告はあるものの、それらの情報の信頼性は疑わしく、欧州・地中海地域(イタリア・イギリス・クロアチア・アルジェリア)でも本種の標本や文献を再調査したところ、すべて誤認だったことが報告されている(Ardenghi&Galasso 2014)。 
バージニアツユクサは高さ90cm以上にも成長する大型の多年草で、種子や地下茎で繁殖する。 本種は2008年に八女郡のKさんによって発見されたものである。 


図1. 新葉が出はじめる

 図2. 花が咲き始める

図3. 淡い青色の花弁をもつ花 幅 約2.5cm

図4. 両性花と苞のようす

図5. 苞がびっしりとできる

 図6. さく果は2片に裂開する、種子が見える

 引用文献
Ardenghi N.M.G &Galasso G. 2014. Commelina virginicaCommelinaceae), a "phantom" alien in the Euro-Mediterranean area. Willdenowia 44: 423-429.


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